2008年12月3日水曜日

釣り


たった1分でも、永遠に待っているような気がしなくもないくらい、人間にとってそのまま待つということはとても難しい。でもだからといって、中途半端に待って動くと失敗することが多いように感じる。つまり、待たなきゃいけないときは、いくらつらくてもきちんと待たないといけないのだ。とても難しいことなのだけれども。
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Tokyo Picasso


  
 先日、現在、東京で行われている朝日新聞社の企画「Tokyo Picasso」を見に行ってきました。もちろん、国立新美術館とサントリー美術館のどちらにも行きました。二つの美術館近いですしね。
 今回、ピカソの作品が空前の規模で一気に来日!と聞いていたので、前々からとても楽しみにしていたのですが、すばらしかったです。どちらも見ごたえがあったのですが、個人的にはサントリー美術館の「巨匠ピカソ 魂のポートレート」の方が気に入りました。特に晩年の「若い芸術家」という作品(上の画像dです)が、なんとも言えない深みを持っていて、どこかほほえましい、やわらなかな雰囲気の中にどこか切ない空気が混ざっていて、とても僕の好みでした。 ピカソといえば、キュビズムの影響から絵の印象がとても強い芸術家ですが、実は、彼は自分自身を彫刻家とも称するように、彫刻作品も数多く残しています。ブロンズなどが中心ですが。その彫刻作品も今回、数多く展示されているので、今まで知らなかったピカソの一面を見ることができると思います。彫刻でとてもおもしろかったのが、キュビズムで書いた絵画の横に、同じモチーフの彫刻が展示してあったとこでした。これは国立新美術館のほうでしたが。キュビズムのもつ3D性をより具体的に知ることができるので、いい勉強になると思います。
 ピカソはあらゆる意味で、現代美術の基礎を作ったといっても過言じゃありません。ちょっととっつきにくいというか、どこかめちゃくちゃな感じがする現代美術ですが、その根底には巨大な感情に、メッセージ性、それを表現する際に裏付ける論理性があるのはいうまでもありませんよね。その理解を助けるのに、そのルーツとなったピカソを理解するのは大きな助けになると僕は思っています。ポートレートを時代順に見て、考え方などの変化をたどりつつ、それとリンクしている作品を見ていくと、どのようにして、現代美術が今のような形になったのか、少しつかめます。どんな作品でもそうですが、実物を見るのと、本を眺めるのではまったく違います。貴重なチャンスです。実物を見て、感じてください。とても楽しく、皆様の知的好奇心などを刺激してくれると思います。

国立新美術館 「愛と創造の軌跡」
生涯を通じて変貌を重ね続けたピカソの全体像に迫ります。初期の青の時代からバラ色の時代、そしてキュビスムの英雄時代を経て、新古典主義時代、さらにはシュルレアリスムと変化していく作風。パピエ・コレ、レリーフ絵画、構成的な彫刻やアサンブラージュなど、さまざまな素材と表現の可能性の追求。激動の時代であった20世紀を生きた芸術家らしく、戦争や平和をめぐって、人間性や芸術の意味を求めて、ピカソの芸術は多様な展開を見せます。それとともに忘れることができないのは、画家の生涯を彩り、その芸術に霊感を与えた、愛する女性たちの存在でした。生きること、愛することと芸術の創造とが分かちがたく結びついた、巨匠ピカソの91年の生涯を、約170の作品によってたどる大回顧展です。

サントリー美術館「巨匠ピカソ 魂のポートレート」
ピカソは生涯を通じて内なる心に向き合い、常に自らの人生を創作に反映させた画家でした。数多くの自画像、あるいは間接的に自己を投影した作品の数々は、ピカソ芸術の本質を表しています。本展は、ピカソ自身の魂の叫びとも言うべき自画像とその周辺の作品を、油彩画を中心とした約60点により紹介していきます。 初期の死の影を色濃くにじませた、若きピカソの憂愁と悲しみに満ちた「青の時代」から、ピカソの人間表現の成熟期でもあったキュビスム、新古典主義時代、シュルレアリスム、そして荒々しい暴力性に彩られた戦争の時代を経て、誰の想像をも超えたスケールとスピードで展開した晩年の自由な様式へといたるピカソの変化をたどります。

 自画像を中心とした作品群の表層に浮き上がってくる「自我」に注目し、どんな様式で描こうとも常に自己と対峙し、自らの存在を問い続けたピカソの内面に迫ります。

スケートボード


すいすいすべることができたら楽なのだけれども、現実は泥だらけでなかなかそうもいかないみたいだ。当たり前だけど。
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