2008年8月30日土曜日

菊次郎の夏


「菊次郎の夏」北野武監督が99年に発表し、カンヌ映画祭でスタンディングオペレーションで大喝采を浴びた名作である。おじちゃん(菊次郎)と、少年の不器用な心の交流を描く。母親を知らない者同士のひと夏の冒険だ。物語は初夏の小川のせせらぎを聞きながら、読書をしているようなゆったり感、そして透明感をもっている。いい意味で、自主映画のような作品。目標としたい。

【脱石油】世界初!石油の代わりに“二酸化炭素”からプラスチック原料(メタノール)を合成 製造設備を建設へ…三井化学

1 名前:早よ説教部屋に来栖川芹香 m9( ゚д゚) → ネットナンパ師φ ★:2008/08/28(木) 19:00:03 ID:???0
三井化学は25日、二酸化炭素(CO2)からプラスチック樹脂の原料として必要なメタノールを
製造する試験設備を建設すると発表した。同社によると、CO2を原料とする製造設備を作る
のは化学メーカーとして世界初という。

原油価格の高騰で石油化学製品の値上げが相次ぐなか、トウモロコシのでんぷんからポリ
乳酸を製造して樹脂原料とする方法は一般的になりつつある。今後も“脱石油”に向けた取
り組みが加速しそうだ。

三井化学の設備は投資額約15億円で、大阪工場内(大阪府高石市)に建設する。生産能
力は年100トン。2009年2月に設備が完成し、10年3月に実用化技術の確立を目指す。
(以下略)http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200808260024a.nwc

同社は1990年から1999年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業
「化学的CO2固定化プロジェクト」に参画して、メタノール合成の高活性触媒を開発し、改良
を重ねてきた。今回建設するパイロット設備では、CO2と水の光分解などで生成した水素を
原料にこの触媒で年間100トンのメタノールを合成する計画。同社は約15億円を投資して
2009年2月に設備を完成させ、2010年3月にCO2分離濃縮およびメタノール合成工程を実
用化技術として確立することを目指す。

三井化学は、合成されたメタノールからオレフィン類やアロマ類などの化学製品を製造する
「CO2化学的固定化技術」の開発を進めている。これは、地球温暖化の原因となるCO2そ
のものを、価格が高騰している原油代替原料として消費するため、環境貢献度が非常に高
い技術となる。(抜粋)http://www.designnewsjapan.com/content/l_news/2008/08/o14nbe000000naoi.html
解説イラスト http://www.designnewsjapan.com/content/l_news/2008/08/o14nbe000000naoi-img/o14nbe000000natg.jpg

<関連>【産学連携】CO2からプラスチック、東大・帝人・住友化学など 12年度にも実用化[07/09/12] http://news21.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1189562429/

http://kuromacyo.livedoor.biz/archives/485588.html



日本キターーーーー!!

これはとても画期的ですね。エコですね。すばらしい。

黒マッチョニュースより。


僕の性格や行動パターンが犬に似ていると、知り合いからよく言われる。そのためか、犬を見るとどころなく仲間を見つけたような気分になってしまう。やはりこの単純さが、そう思わせるのだろうか。とはいいつつも、まったく悪い気がしない。Bow-wow!
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被った??

http://ameblo.jp/happyberry1207/entry-10108134948.html



ハルクって名前もめずらしくなくなったのでしょうか。

ちょっと寂しい。



ちなみにハルクは僕の本名です。

2008年8月29日金曜日

レモネード



僕はレモネードが好きだ。暑い日などはキンキンに冷えたレモネードを飲むとすっきりとする。ちょうどいい甘さとすっぱさがすばらしい。もっと日本にも普及して欲しいなぁ。
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エンドクレジットについての意見




















 



 映画のエンドクレジットのとき、みなさまはどうしているだろうか。本編が終わり、席を立つ人も多いと思う。本編が終わって、用が済んで、もういいやみたいな感じで席を立って、さぁカフェにでもいこうかみたいな。日本の映画館はほとんど、エンドクレジットの最後まで劇場内を暗くして流しているとはいえ、足元は明るくなってるし、エンドクレジットを最後まで見てから劇場を出て行く人はとても少ないように感じる。極端な例でいえば、フランスの劇場では、エンドクレジットを最後まで流さないところが多いような気がする(僕がいったところはそうだった) エンドクレジットの途中で劇場内を明るくし、エンドクレジットを途中で切るのである。
 でもここで、僕は声を大にしていいたい。エンドクレジットも作品の一部であると。最近の作品では、エンドクレジットの最初の方はアニメーションも凝っているし(最近ので例を挙げるなら、ディズニーの「魔法にかけられて」など)、その部分もとてもすばらしい。まぁそのあとは、スタッフの名前などが黒い背景に流れていくおなじみのものが流れる。単調といえば単調だけれど、そここそ、僕が一番見て欲しいと思うものなのである。
 エンドクレジットは、「記念碑」と言い換えてもいいと思う。映画を作ることは、ご存知の通り、とても大変な労力を伴うものだ。膨大な数のスタッフもいるし、キャストだっている。スタッフにしても、監督、プロデューサー(何人も!)、キャスト、CGクリエイター、カメラマン、音声さん、芸術さん、ADさん、エキストラなどなど、書ききれないくらいに、とても幅広い才能が必要となる。そんな数多くの人たちの努力をねぎらい、たたえているのがエンドクレジットなのだ。だからぜひ見て欲しいと思う。ロケ地だったり、衣装協力などを見ているだけでも、意外な発見があったりしておもしろいだろうし、作品によっては、エンドクレジットのあとになんらかのおまけ映像があったりすることもある。まぁそれはともあれ、劇場や家で見た作品を作ってくれた方々にちょっと感謝の意味もこめて、見てもらえると個人的にうれしいと思う。途中で席を立つのはちょっと寂しい。
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マイペース


いつでもどこでも、マイペース
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イメージチェンジ



標準のテンプレートにも飽きてきたので、とりあえずヘッダーなどを自作してみたがいかがだろうか?個人的には5分で作った割には、よくできているのではないかと気に入っている。うまく雰囲気が出せたと思う。やはり、もうしばらくこのブログを改造して充実させようと思う。こういうこまごまとした整備は大好きだ。

これからもどうぞ、よろしくお願いします。とりあえず更新をもう少しがんばろう。
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2008年8月26日火曜日

つまるところ。


この挿話が頭から離れない。

農夫は道で年老いた悪魔に出会った

フィンランドの田舎道の石の上に年老いた悪魔が腰を下ろしていた。悪魔は一万歳だか二万歳だかで、見るからに疲れきっていて、服も靴もほこりだらけだった。髭さえもすりきれていた。「そんなに急いで、お前どこにいくんだ?」と悪魔は農夫に声をかけた。「鍬の刃がかけたんでなおしにいくんだ」と農夫は答えた。「急ぐことはないさ」と悪魔は言った。「まだ日はじゅうぶん高いし、そんなにあくせくすることないじゃないか。ちょっとそこに座って、俺の話を聞いてくれよ」農夫は用心深く悪魔の顔を見た。悪魔なんかとかかわりあうとロクなことがないということは農夫にもよくわかっていたが、悪魔はひどく見すぼらしくて疲れ果てているように見えた。そこで農夫は、

この挿話が出てくる小説を読んでいる。この小説が好きだ。


世界は何かが起きたところで、いつも何も変わらずに回っている。いつその大前提が崩れるのかは、僕には知ったことではないが、いつかはきっと終わるのだろう。形があるもので、崩れないものはないのである。言い換えれば、形がないのに存在しているものには崩れないものも存在するのだ。そのレベルにまで到達することはとても難しいが、そのレベルに到達し、強固なものになればきっと、それはいつまでたっても崩れることはないのだと信じたい。

何かを信じることがたとえ身体的な自由がなくなったとしても、自由なのだから。僕の精神は僕だけのものであり、ほかの誰かの侵入や介入は許さない。参考にすることはあっても、僕の積極的な意思がなければ取り入れることはしない。そんな考えを持っているから、印象操作などにとても気分が悪くなる。何かとの出会いはたいていの場合素敵なもので、そこから何かの意味を見出したり、何かを学ぶことがいつのときも大事になると考える。別にそんなことを考えずに無視しようと、ないがしろにしようとそれは本人の自由なんだけれども、たぶんそうやって見つけたものは、あとあととても大事になってくるんじゃないかと思うのだ。聖書か何かの寓話の、石ころ集めの話に似ているのは、昔からそういう寓話をよく聞かされていたからであるが、まぁそれはどうでもいい。つまるところ、僕は寓話における寓意を見つけたり、現実世界の何かに勝手に意味を見出すのが好きなだけだ。直感的に感じたり、あとで理性的に見つけることがあるこれらのものは、たいていの場合、役に立っている。表に出なくとも。だからこそ、何か困ったりするときはその意味をヒントにしていることがとても多い。まぁヒントにしたところで、実際に行動したり、思考したりする僕自身がダメならば宝の持ち腐れになってしまうのだけれども。


世界が気持ち悪いという内容の発言を一年前からよくしているが、その意見はいつになってもかわらない。だんだんと僕の世界はしぼんできているように感じる。それは、単純に僕が関わろうとする世界を無理やり狭めているだけなのだけなのだが。つまり、僕が関わる世界をできるだけ小さくしようと奮闘してしまっている。顔見知りや、知り合いの数がいくら多かったとしても、友人と胸を張っていえる人を増やしていきたい。誰かに会うということは、嫌いではなく、むしろ好きなのだけれども、トラウマになってしまった一件以来、誰かに頼ること、誰かに内面を出すのが今まで以上に怖くなっている。結局のところ、わかったつもりでいてもわからないことはたくさんあるし、相手が求めている自分像(相手にとっての自分という役割)を鞍替えしようとすると、トラブルが起きてしまうということである。トラブルになってしまうと、お互いに大人になれればよいのだけれども、どちらかが、またはどちらも子供で意地をはってしまうと、トラブルを解決することはいつになってもできない。トラブルには解決できるタイミングというものがあって、それを逃してしまうと解決するために必要なエネルギーが急激に増えるのである。僕の抱えている対人関係のトラブルにもそれは当てはまり、意地をはってしまっているのと、そのタイミングを逃してしまったことで、どうしようも解決する方法が見つからず、ストレスになってしまっている。結局僕は臆病者でしかなく、極端にトラブルやら争いを避けようとする傾向にあるし、トラブルや争いに関わってしまうと、それが解決するか、忘れてしまうまで、いつまでもストレス要因として苦しんでしまう。気にしなくなればいいのだろうけど、幸か不幸か、いつまでもうじうじと気にしてしまう。こういう点が、弱いとか女々しいとか評価される一因になってしまうのだろう。ふむ。


取りとめのないイメージが頭を自由に闊歩している。それは映像であったり、文章の一説だったり、音の羅列だったり。その世界にひたっているのもとても面白い。それらをとめようとするには、何かの世界に没頭して、それを頭の中に詰め込むしかないので、最近、イメージに浸っているか、何かを吸収しているか、そのどちらかをたいていやっている。つまり、何が言いたいのかといえば、ヒキコモリになっているということだ。

こんな取りとめのない文章を書くために10分くらいを使っているのは無駄なのだろうか。わからない。

作家はとても幸せで、と同時にとても不幸な職業であると思う。

考えないことと、考えることのどちらが幸せなのだろうか。

潜水服は蝶の夢を見るが、蝶は潜水服の夢を見る。

同様にコインの表は裏を夢見て、裏は表を夢見る。 つまりはそういうことだ。
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2008年8月21日木曜日

旅の終わり


いつ見ても、ここは神々しい。

旅が終わろうとしている。数時間後には飛行機に乗って、帰国の途につく。
今回の旅はいつも以上に収穫があった気がする。
写真もいっぱい取れたし、たくさんのものを感じることができた。
帰ってから、ひとつひとつに真摯に向き合って、消化していく必要があるけれども
少しは成長することができたような気がする。

webアルバムのデータをいったんすべて消した。
この後、アルバムの量を削り、質を高めていけたらいいなと思う。
今までは無造作に、ただ量をアップしていたが、これからはテーマなどを中心にまとめていきたい。

とりあえず、長い飛行時間が今から憂鬱である。
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2008年8月15日金曜日

限りなく透明に近いブルー

スキューバ

ゆっくりと荒々しく美しい未知の世界へ

沈黙の中に漂う 聞こえるのは呼吸だけ

頭上には、ほのかな光

私が離れ 最後に戻ってゆく場所だ

私は潜る 私はダイバー

岩や海草の間を潜ってゆく

銀色の魚たちが待つ紺碧の海底へ

泳ぎ進むにつれ 口から泡が上がる

くらげのようによじれながら

エアーを調べる 残り時間はわずか

だからこそ価値がある


「テラビシアにかける橋」でレスリーが読んだ作文


ダイビングしてきた。ダイビングしながら、このシーンを思い出していた。

とても綺麗だった。流れは結構急だったけど、いろんな魚も見れたし、すごく癒された。

呼吸音が響く。波の音がする。光が揺らぐ。生きてる。

海の中ではとても無力だ。なんてね。

ただ、最後に潜ったのが結構前だったので、最初は感覚がつかめなくて大変だった。

日本でもまた潜ろうと思う。湘南に近いわけだし。ということで誰か付き合って^^



限りなく透明に近いブルーの中で、確かに見たんだ。

2008年8月10日日曜日

プラハの旅

プラハの旅の思い出

mixiアルバム:http://mixi.jp/view_album.pl?id=19091980&mode=photo
picasa webアルバム:http://picasaweb.google.com/halu9.lecielbleu/AYgMGC

※mixiアルバムはプラハのダイジェスト版、picasaの方は僕の大好きなスナップ写真がかなり追加されています(計257枚を公開)。mixiアルバムはケータイからでも見れると思いますが、webアルバムはPCからしか見れません。

以下思い出などなど、ただの落書き
一部創作。

 チェコ共和国のプラハへいってきた。

 母方の先祖をたどっていくと、チェコにいきつくことから、僕にとってはある意味ルーツの国のひとつとなる。

 早朝、ベルリンを出発して、プラハに向かった。
道中は基本的に早朝だったこともあり、寝ていたり、あとは読書をして過ごしていた。
このとき読んでいたのは「タイタンの妖女」。
とても語り口調が素敵な物語。これのレビューはそのうち思い出したら書くことにする。

 プラハについて最初に感じたのは、圧倒的な異国感。
今まで、パリにいても、ベルリンにいてもなんていうか、日本とはどこか違うなぁという感じがしてるものの、そこまで外国にいるという感じはしていなかった。
 でもプラハは、東欧っていうことも関係しているのか、本当に見知らぬ、遠い遠い国という感じがして、急にどこか心細くなった。
 なんでだろう。町並みも人も、大きな違いはないのに。もちろん言葉はさっぱりわからなかったけれども。とにかく、知らない遠いところまで着ちゃったなっていう感覚を最初に強く感じた。

 プラハに着いたのが昼過ぎだったので、ホテルにチェックインした後、とりあえず旧市街地をぶらつくことにした。
 旧市街地まで歩いて約20分くらい。地下鉄を使うこともできたけれども、写真を撮りたくてうずうずしていたし、何より、自分の足で歩くことによって、この圧倒的な異国感を楽しむとともに、その原因を突き止めたかった。
 歩きながら、スナップを撮る。人だったり、建物だったり。「あ、いいな」って思った瞬間にはシャッターを切っている。たまにレンズを換えたりす るけれども基本的には普通のレンズ。ズームはしないで、自分の足で寄る。望遠レンズでズームすることもたまにはするけど、新しく行った場所だったり、もっ と詳しく知りたい場所だったら可能な限り、自分ごとモチーフに近づく。そっちの方が個人的にはおもしろいし、少し近づけるような気がする。

 街はほかの欧州の国よりも落書きが多いような気がしたし、パリ並みに、いやパリ以上に観光客が多いと感じた。旧市街地が観光名所だということは わかっているけれども(何しろ、旧市街地というか歴史地区は世界遺産に指定されている)、やたらと観光客が多い。むしろ観光客しかいないのではないかと思 うほどだった。人種を見ていると、同じ欧州の人やアメリカなどが一番多く、アジア系もちらほらいるけれども、韓国人や中国人がかなり多かった。もちろん日 本人もたまに見たけれども。

 余談だが、プラハで何軒かのスシバーを見つけた。スーパーにも、おすしがパックで売っていた。ちょっと質は低い気がしたけれども、おすしはおす しだった。たしかかっぱ巻きやら卵やら、えびやらがあった気がする。あくまでも余談。見つけたときは思わず興奮したけれども。まぁいいや。

 さて、旧市街地に入り、お金をユーロからクローネへと少しばかり換金した。たしかそのときのレートは1ユーロ、24クローネ。体が少し火照って いたので(旧市街地に着くまでにかなりカメラを振り回していたから)ジュースを買って少し飲む。セブンアップは相変わらずすばらしい。こっちにきてからこ ればかり飲んでいる。日本でのCCレモンみたいなもの。まぁ日本でセブンアップはたまに自分へのご褒美として買うけれどね。話がそれた。ジュースを飲みな がら、否、セブンアップを飲みながら旧市街地へ入るために土産屋が立ち並ぶトンネルを抜ける。別の世界に入るためにはトンネルを抜けなければならないなん て考えてしまうのはいつのころからだろう、なんていうくだらない考えが頭をよぎる。トンネルを抜けると、先ほど以上に人がたくさんいた。新宿並みにがやが やしている。集団旅行者、明らかに修学旅行生っぽい若い集団と引率、個人旅行者、バックパッカー、自転車で旅しているような人たち、そんな人目当てのス リ、観光産業に携わる露天や土産屋の人々、ガイド、ストリートミュージシャン。どこから沸いてきたのかというくらいの人と声。とりあえず、人が多いカレル 橋へと向かう。橋の両側に30人の聖人たちの像が存在する橋。この橋はモルダウ川にかかっている数多くの橋のひとつだが、一番通る人の数は多いだろう。イ メージとしては橋の上に渋谷のスクランブル交差点並みの人が行きかっている感じ。わかりにくいと思うので、写真を見て欲しい。カレル橋をひとまず渡りきろ うとしながら、人の写真をたくさん撮っていた。個人的なテーマとしては最近はいつも人のスナップである。何気ない表情だったり、旅行中の人の顔や体は実に 興味深いし、さらに言えば美しいとすら思う場面へと出くわすのである。

 最近、自分が写真を撮るとき、わざと逆光の場面を選ぶことが多いことに気がついた。今までの写真などでも気に入っている写真の中に、逆光の写真が数多くある。どうやら逆光によって、物事がシルエットとなり、具体的なものが抽象的なものになるのがスキらしい。

 こんなことをカレル橋を渡りながら考えていた。カレル橋は先ほども述べたとおり、本当に人が多い。と同時に、観光客を狙っている露天の人々も両 側に所狭しを並んでいる。露天には、プラハの写真や置物、似顔絵やオカリナ、キーホルダー、アクセサリーなどが並んでいる。どれも魅力的だったが、それ以 上に景色が綺麗だったし、人の表情が生き生きしていて、見ていて楽しかった。そういう場所での喧騒は、不快ではなく、むしろ心地よい。にぎやかな音楽を聴 いているようだった。そんなわけで、ここでお土産を買うことはなかった。橋の両側にたっている聖人たちの像は、すさまじかった。綺麗だった。いくつかの作 品の前では、本気で鳥肌が立った。それくらいすごいと思った。景色と一体化して、何気なく、人々とじかに触れ合う像を作った人たちに畏怖の念を抱いた。一 生かかっても、僕にあんな作品は作れないだろうから。

 芸術というのは科学と違って、時代が進むごとに進歩していくというものではない。もちろん技術の進歩によって、作品の様式や表現方法は進歩した りするけれども、コアとなる主題や表現内容自身は、毎回毎回、ひとりひとりが自分の中で構築していく必要があるものだから。これは伊坂幸太郎の受け売りだ けど。

 カレル橋を往復した後は、天文広場に向かって路地を歩き出した。いくつかの教会や土産屋、カフェを通っていく。カレル橋から少し歩いたところ で、ちょっとした広場に出た。ここで僕はすごく驚くことになる。というのも、最近見た、ある邦画のセットにその場所が酷似していたのである。その邦画と は、三谷監督の最新作「マジックアワー」である。見た人は、物語の主な舞台となっていたホテル前の通りを覚えているだろうか。正面にホテルがあって、左側 にはクラブ、右側にはやくざの事務所がある(反対だったらごめんなさい)あのセットである。そのまんまの光景がここにあったのだ。しかも正面にあるのはホ テルで一階にはバーまでちゃんとある。サイズも映画に出てきたくらいのあまり大きくないホテル。年季も入ってる。驚きながらもきっとここに参考にしたんだ ろうなといつものようにニヤニヤしていたのは、言うまでもない。

 そのままニヤニヤしながら、パペットのお店を見たりしているうちにいつの間にか時間はPM7時50分ごろになっていた。ヨーロッパは日が落ちる のが遅く、そんな時間でもまだ日はある。もう少しで夕方になるだろうってくらいの明るさだった。8時まで天文広場の時計塔の前で待ち、時計が8時になった 瞬間、動き出した。人形が出たり、ラッパを吹いたりして動くのである。ほんの少しで、「あれ、もう終わり?」って思ったけど、時計のデザインが素敵過ぎ て、それを見れただけで大満足だった。

 だいぶ遅くなってきたので、メトロの方向に向かって歩いていく。いく途中でカフェにてパスタを注文。どこにいっても、パスタは無難だからすばら しい。メトロは乗り場がすごく深いところにあった。そこまでいくのにエスカレーターはすごく急で早いのがたったひとつ。ちょっと怖かった。ていうか下を見 る気がいきなりうせた。そのせいで、降りるときにこけそうになったのは余談である。

 ホテルではインターネットが使えるはずだったのに使えないという事態に遭遇。仕方なく、パソコンを開いても、写真だけ取り込んで、すぐにシャットダウンし、かわりに「タイタンの妖女」を読み進める。疲れていたので、いつの間にかすぐに寝てしまっていた。



二日目

 冷房がなく(基本的に欧州の建物には冷房がない。デパートとかお店にはあるけど。これ余談)、暑かったので、朝方に目が覚める。そのまま、ファ ンタオレンジの缶を開けて、パソコンで映画を見ながら9時くらいまでだらだら過ごした。9時ごろになって、プラハ城に向けて出発。歩いていってもいいのだ が、あとで体力を残しておきたかったので、路電を使って、プラハ城の近くまでいった。途中でスタバを見つけて、シティマグを買う(これを僕は集めているの だ)。

 プラハ城が見えてきたと思ったら目に入ったのは、プラハ城内の教会(聖ヴィート大聖堂)だった。黒く染まった外観と、どことなく不気味な雰囲気 が強烈な印象を与える。ちなみにここは、映画「ヴァンヘルシング」に使われている。城内に入る前に、衛兵と写真を撮る。ピクリとも動かないが、綺麗な女性 と写真を撮ったあと、女性が手を振って去っていくときに、口元がニヤついて、女性を目で追っていたのを僕は見逃さなかった。うん、衛兵さんも普通の人間な んだね。安心。まぁ僕には関係ないけれども。

 城内は観光客でいっぱいだった。特にツアー客が多い。確認しただけでも、日本人、韓国人、中国人、イギリス人、イタリア人、アメリカ人、スペイン人、ドイツ人、フランス人などがいた。ほかにもいろいろいたけど、どこの国かはわからなかった。

 プラハ城からの景色は美しかった。プラハの町を一望できる丘の上にあるのだ。城自体もすばらしかったし、教会のなかなどはぞくぞくしたのだが (写真の撮影するにはその権利を買えといわれたけど)、何より気に入ったのは城の奥にあったちょっとした集合住宅だった。たぶん、黄金の小道と呼ばれてい るところだろう。ここには、中世博物館やカフカの住んでいた家があった。昔、錬金術師やらを住まわせて保護していたらしい。誰かがいってたけど。

 急に雨が降り出した。かなり強い。かさをたまたま持っていなかったので、仕方なくカフェに入って昼食を取りながら雨宿り。中でも写真を撮る。

 ちょうど食事が済んで、読書をのんびりとしていたら、いつの間にか雨がやんでいたので、カフェを出る。そのあとは旧市街地までまた歩いた。今回 はカレル橋を普通に渡った。カレル橋を渡って、少ししたら教会でヴィヴァルディのコンサートをやるというパンフを発見。その教会まで足を運んでみる。チ ケット売りが観光客らしい(カメラを持って地図ももっていたので)、僕を見て声をかけてきた。会話はこんな感じ。
「お兄さん、プラハに来たならクラシックを聞かなきゃ!ちょうど今日、コンサートをやるよ!」
「へぇ。いくらなの?」
「学生さん??」
「うん、まだ学生だよ」
「じゃあ10ユーロ」
「10かぁ。どうしよ」
「席も前のほうを押さえてあるし、すごくいい場所で聞けるチャンスだよ!」
「うわーすげぇ!・・・でも10なんだよねぇ・・・」
「10ユーロだね」
「せっかくきたし、見ていきたいけど、手持ちが足りないや・・・うぅ」
「仕方ない!じゃあ8でいいよ」
「ホントに!?じゃあ見てく!」

 だいぶ短くしたけど、こんな感じの会話をして、ちょっと安くチケットを売ってもらえた。こっちは値引きがしやすいからうれしい。

 コンサートまで時間があったので、また街をぶらつく。素敵なギャラリーなどを発見したり、のだめカンタービレのドラマのロケ地にいってみたり、お土産を探したりと結構有意義だった。

 午後6時になり、コンサートが始まった。弦楽器の四重奏。ヴィヴァルディの春やアヴェマリアなど1時間ちょっとのコンサート。音の響きがすご かった。ただ聞こえるだけじゃなくて、包まれたっていうか、降ってきたっていうかそんな感じ。聞けてよかったなって思えた。バイオリンを弾いていたお姉さ んがかっこよかった。アンフェアの雪平刑事みたいなクールビューティって感じでした。どうでもいいけど。

 コンサートのあとはミーシャ博物館まで行き、鑑賞し、旧市街地をぶらぶらあるきながらホテルの方向へ移動する。その途中でボートに乗ることにした。川から写真を撮ってみたいと思ったから。川から見るプラハはまた違った印象を受けた。光がまるで違う。パノラマが綺麗。

 気がついたら夜10時くらいになっていたので、あわてて大きなショッピングモールに入り、チェコ料理を味わう。とても美味。すぐ近くがホテルだったので、戻って寝ることにした。翌日はまた早朝にミュンヘンに向かう。


反応がよかったら、あとで落書きミュンヘン編とベルリン編、帰路編なども書きます(笑

写真どうぞ、見てみてください。楽しんでいただけたら幸いです。

また戦争

 ロシアがジョージア共和国へ侵攻したのをご存知だろうか。

 8月8日(土)、平和の祭典であった北京オリンピックの開幕式であったこの日、皮肉にもロシアがジョージア共和国へ侵攻したとCNNが報道している。詳しいことはまだ不明だが、CNNによるとロシアの戦車多数が南オセティアの領域に侵攻しており、ジョージアではロシア機2機を撃墜し、それらの機は領域内を空爆していたと発表した。

 北京オリンピックでは、ロシアの選手団とともに、ジョージアの選手団も開幕式に出席していました。さらにロシアのメドベージェフ大統領もアメリカのブッシュ大統領とともに出席していました。

産経の記事には「グルジア、南オセチアに開戦 露と本格戦争の懸念拡大 (2008.8.8 21:07)
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080808/erp0808082111009-n2.htm
【モスクワ=遠藤良介】世界各国の首脳が集う北京五輪の開催を目前に控えた8日、旧ソ連の親欧米国、グルジアが同国北部で事実上の独立状態にある親ロシア の分離派地域、南オセチア自治州に対して大規模な攻撃に乗り出した。同自治州では空爆を含む激しい戦闘で、多数の死傷者が出ている。プーチン露首相はこれ に対し、滞在先の北京で「報復」を宣言。同自治州の後ろ盾であるロシアも巻き込んだ大規模な戦争に拡大する懸念が出てきた。」とありました。
これはCNNの報道に先立つこと1時間25分。ほぼ同じ時間に同じ事件を扱っているのですが受ける印象は天地ほどの違いがある。もちろん、どちらをソースにするのかによって違いがでるに決まっているから仕方がないにしても真実はどうなのだろうか。ロシアの侵攻理由としては、11:10頃の情報で、南オセチアはロシアにとってシーレーン(ではなくパイプライン?)になる重要な場所との解説が入ったようです。

 より詳しく情報収集をする必要がありますね。

 どちらにしても、平和の祭典であるオリンピックを利用したこの攻撃はとても皮肉ですね。全面戦争及び、ゲリラ戦闘にならないことを祈ります。

 誰か情報をもっていたら教えてください。


ちなみにジョージア(グルジア)について知らない人も多いと思うので、情報を書いておきます。

◎正式名称-グルジアSakartvelo/Georgia。
◎面積-6万9700km2。◎人口-545万人(1999)。
◎首都-トビリシTbilisi(132万人,1999)。
◎住民-グルジア人70.1%,アルメニア人8.1%,ロシア人6.3%,アゼルバイジャン人5.7%など。
◎宗教-グルジア正教,アルメニア正教,ロシア正教,イスラム(スンナ派)。
◎言語-グルジア語(公用語),ロシア語,アルメニア語。
◎通貨-ラリLari。
◎元首-大統領,サアカシビリMikhail Saakashvili(1967年生れ,2004年1月就任,任期5年)。
◎憲法-1995年8月制定。
◎国会-一院制(定員235,任期4年)。最近の選挙は2004年3月。
◎GDP-42億ドル(1999)。
◎1人当りGNP-620ドル(1999)。
◎農林・漁業就業者比率-22%(1997)。
◎平均寿命-男69歳,女76歳(1994)。
◎乳児死亡率-18‰(1995)。
◎識字率-99%(1989,15歳以上)。

 カ フカス山脈南部の共和国。英語ではジョージアGeorgia。国土の約54%は標高1000m以上の山地で,北にカフカス山脈,南に小カフカス山脈が走 り,西は黒海に面している。気候は温暖多雨。高山には氷河がある。住民の7割がグルジア人で,アルメニア人,ロシア人,アゼルバイジャン人のほか,オセッ ト人3%,アブハジア人1.8%(1989)など。多民族構成と関連してソ連時代から北西部にアブハジア自治共和国,南西部にアジャリア自治共和国,中北 部に南オセチア自治州が置かれている。茶,レモン,ブドウ,タバコなどを産し,羊,牛,豚の畜産もある。マンガン,スズの鉱物資源に富み,トビリシを中心 に機械・化学・冶金工業が行われる。 古代から東西および南北交通の要地で,黒海沿岸のコルヒダ(コルキス)には古代ギリシアの植民市が建設された。グル ジア人は4世紀にキリスト教を受容し,5世紀にグルジアの教会は独立教会(グルジア正教会)となった。7世紀以後しばしばイスラム教徒に侵略された。 1801年東部がロシアに併合され,露土戦争後の1878年全土がロシア領となった。ロシア革命後の1921年ソビエト権力が樹立され,1922年ザカフ カス連邦に加盟してソ連邦結成に参加,1936年グルジアとして独自のソ連邦構成共和国となった。1990年主権宣言を採択し,1991年4月独立を宣言 した。この間,ペレストロイカ期の1989年ころからアブハジアの分離独立運動,南オセチアの自治共和国昇格要求から分離独立へ展開する運動が高揚して武 力衝突にいたった。グルジア政権のガムサフルディアからシェワルナゼへの移行(1992年),ロシア中央の介入という複雑な過程をへて,後者は1992年 6月,前者は1994年4月に一応の停戦合意をみた。2003年11月の議会選挙における不正を糾弾する野党の攻勢に対処できず,シェワルナゼ大統領は非 常事態を宣言し,同月末に辞任。2004年1月の大統領選挙で国民運動の指導者サアカシビリが選出された。→グルジア語




2008年8月9日土曜日

SPIDER-MAN 3

アメコミ界の老舗、マーヴェル・コミックスから生まれた人気シリーズ「スパイダーマン」を実写化した劇場版第3弾。今回、原作ファンの人気が高い悪役であるヴェノムが登場。そのヴェノムを生み出すシンビオートと呼ばれる宇宙生物や、もうひとりの悪役であるサンドマンの表現に技術力を結集させたため、製作費に映画史上最高額となる2億5800万ドル(約290億円)が投じられ、それまでの最高額であった『キング・コング』(2005)の2億ドル(約225億円)を遙かに上回ったことで話題となった。
本シリーズはとりわけ日本での人気が高いため、製作会社のソニー・ピクチャーズ エンタテインメントは日本での興行を最重要視し、日本公開を当初予定していた2007年5月5日から世界最速となる2007年5月1日に変更した。公開初日からの観客動員数は約517万人と前2作を大きく凌ぎ、興行収入もシリーズ最高記録となる71億円を記録。日本国内における2007年の年間興収ランキング洋画部門では3位にランクインした。
アメリカでは北米の週末興行収入が1億5110万ドル(約161億円)となり、2006年に記録更新した『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』の1億3560万ドル(約144億円)を超えて歴代1位となった(この記録は翌2008年『ダークナイト』の1億5534万ドル(約165億円)に破られ、現在は歴代2位となっている)。またアメリカ国内における2007年の年間興収ランキングでは3億3650万ドル(約379億円)という驚異的な成績で、『シュレック3』の3億2100万ドル(約361億円)を押さえ堂々の1位にランクインした。


今回の作品では、歴代のシリーズとは違い、スパイダーマンのライバル(敵)キャラが3人も登場する。スパイダーマンの悪の分身ともいえるヴェノム(エディ・ブロック・Jr)やサンドマン(フリント・マルコ)、そしてニューゴブリンであるハリー・オズボーンだ。そのためストーリーの密度がとても高くなっており、技術力の高さはもちろんのこと、ストーリーの質もとてもよい。ここまで豪華なキャラクターを使っておいて、うまく最後にストーリーを終結させることができた制作陣はすばらしい。とても見ごたえアリである。
ストーリーの密度が高いだけではなく、これまでのコミックのファンも十分失望せずに楽しめたはずである。というのも多少の設定の違い(コミックと映画版)があるにせよ、登場人物の設定をひとりひとりしっかりしているし、短い時間の中で、それを十分に描ききっている。
代表例としては、サンドマンだろう。サンドマンとなったフリント・マルコは脱走犯であったが、逮捕の原因となった強盗事件も、自分の子供が難病で、その治療費のために起こしたものであった。その事件の闘争の際に共犯者がピーターのおじであるベン・パーカーを殺害したのだが、それを自分の罪と警察に誤解されてしまう。そのためにスパイダーマン(黒)に攻撃されてしまうことになったが、最後にはしっかりと誤解を解いている。
ハリー・オズボーンは父(ノーマン・オズボーン(グリーンゴブリン))の死を引きずっており、父を殺したと思っているピーターを殺そうとする。これはこれまでのシリーズを通して描かれているものである。
ヴェノムであるエディは、自分のプライドを傷つけたピーター(スパイダーマン)を攻撃する。

それぞれ(文量に違いがあるのは勘弁していただきたいが)の敵に、それぞれ事情があり、それをこの一作の中でうまく表現しきれたこのストーリーは本当にすごいと思った。

それぞれとの戦いにプラスして、ピーターとMJとのラブストーリーや、ハリーとの友情の行方、ピーター自身の中に巣食う「悪」との戦いなどなど、ほかにも注目しておくべき視点がたくさんある。

シリーズ全体を通してのスピード感はもちろん、しっかりとしたメッセージ性もきちんと生きているので、映画としては最高峰といえる。

個人的にいえば、それぞれのキャラに魅力があって、すべてすきなのだが、今回の作品を通してハリー・オズボーンがいっそうスキになった。今まではただの甘えている坊ちゃんとしか思ってなかったのだが、今回の作品は本当にかっこよかった。さらにニューゴブリンの戦闘シーンなんて特にかっこいい。すばらしすぎる。

とにかくオススメの作品。

シリーズを通してみることをオススメする。



クローバーフィールド/HAKAISHA

『クローバーフィールド/HAKAISHA(ハカイシャ)』は、2008年にアメリカ合衆国で公開されたSF・パニック映画。全編小型カムコーダでの撮影という設定になっているが、実際には業務用のPanasonic HVX200での撮影。日本ではパラマウント ジャパンの配給で同年4月5日に公開された。PG-12指定。日本では、公開一ヶ月で興行収入10億円突破。

この映画はとにかく視点が新しいという特徴をまず最初にあげなければならない。
パニック映画を見ているとき、もっといえば、インディペンデンスデイやアルマゲドンのような大きなパニックを描いた作品を見たとき、「一般人はどうしているのだろう」と思ったことはないだろうか。
つまりもしニュースになったとしたら「○○○名の方が亡くなられました」と数字で片つけられてしまう人たちのそれぞれのドラマである。
この映画は一般人の視点を中心に物語を展開していく。
その際にキーポイントとなるのが、みんなが持っているようなハンディカムで一般人によって撮影されたテープを、映画館で僕らは再生するという設定だ。
そんな些細な設定が、物語をよりリアルに演出するのである。
その痛々しいまでのリアルさと、圧倒的なまでの不条理感が物語を盛り上げ、そしてそこに偶然(必然というべきか)映りこんでいる人間のドラマが心をうつ。
衝撃が強いので、とても引力を持っている作品だと思った。

見所はとにかく圧倒的な現実感に、スピード感、そしてテープによって偶然映りこんでいる過去と現実のギャップ、そしてラストのワンシーンである。
ネタばれすると感動や衝撃が半減してしまうので、ここで終わりにするが、映画史上に残るのは間違いないし、見て損は絶対にしない作品だと思う。
というか、これを見ないで何を見るんだ!というくらい僕はこの映画にほれている。
続編などが出るようなので、それを楽しみにしている。

注意としてはスピード感や、手振れなどの表現がすごいので、ジェットコースターに乗っているように感じてしまう人がいる可能性がある。
実際に映画を見ていて酔った人もいるくらいなので、そこだけは注意して欲しい。
少なくとも、初めてのデートで見るような作品でないことは確かである。

制作はドラマ「ロスト」や「ミッションインポッシブル3」などで有名なJ・J・エイブラムス。
手振れの中にCGを組み込むというとんでもない技術を作ったのは、「ジュラシックパーク」でアカデミー賞を受賞した(視覚効果)、ティペット・スタジオである。
ちなみにこの会社、過去22年間で40作もの大作映画やCMにおいて視覚効果やアニメーションを担当し、『ジュラシック・パーク』においてアカデミー賞を1度受賞し、エミー賞を2度受賞している大御所である。


Jumper

1992年にスティーヴン・グールドが発表したSF小説『ジャンパー』が原作のSF映画である。
『ボーン・アイデンティティー』や『Mr.&Mrs. スミス』を手掛けたダグ・リーマンが監督を務め、ヘイデン・クリステンセンやジェイミー・ベル、サミュエル・L・ジャクソン、レイチェル・ビルソン、アナソフィア・ロブらが出演している。アメリカをはじめ、香港、アルゼンチンは2008年2月14日公開、日本では20世紀フォックスの配給により同年3月7日公開された。

テレポーテーション能力を持つジャンパーと、普通の女の子とのラブストーリーだったり、ジャンパーと能力者を疎んじる普通の人とのアクションムービーだったりする。
ストーリーもなかなかスキだけど、一番は映像技術。特にジャンプのシーンは何度見てもかっこいいと思ってしまう。
X-MAN2のナイトクロウラーもテレポーテーションを使うが、彼より、こっちの方がスピード感があったりして、僕は好きだ。
それにロケ地がとても豪華であることも見逃せないと思う。
ローマのコロッセオが映画の撮影で使われたのはジャンパーが初めてだし、スフィンクスの上に乗ってみたり(どうやらホントにやったらしい。わかんないけど)、僕らがよく知っている東京もかなり登場するし。
景色を見ているだけでもすごく面白い。

役者でいうなら、グリフィン・オコナー役のジェイミー・ベルがとてもよかった。
というより、グリフィンのキャラがとても好き。
いたずらっこみたいな、でもかわいげのアル感じ。
遊び心あふれてる人。
ジェイミー・ベルは、かなり演技力のある俳優だし、もしスピンオフするなら、ぜひグリフィンの話を作って欲しい。
まぁ、難しいだろうけど。
女性よりは、男性の方が圧倒的に楽しめると思います。



2008年8月8日金曜日

蟲師

『蟲師』(むしし)は、2007年の日本映画。3月24日、松竹・東急系にて全国180館で公開された。興行収入は約7億円。 原作は漆原友紀による同名の漫画『蟲師』。監督は大友克洋。主演はオダギリジョー。

物語は一貫してスローペース。
そのためか、セリフのひとことひとこと、キャラクターの動きや表情が印象的である。
蟲のエフェクトはすばらしいと思った。
ハリウッドにも引けを取らないし、そこをメインにしていない分(つまりしっかりとしたドラマがある分)、いやらしさがなく、とてもいい作品だったと思う。
伏線の張り方や、現在と回想との入れ替わりのタイミングのうまさがとてもスキ。
編集技術がすごく高いと感じた。

日本の古きよき時代や、思想なんかもうまく表現されてるし、エンディングは個人的にスキ。

久々にいいものを見た。オススメです。
どことなく、もののけ姫に雰囲気が似ている。


2008年8月2日土曜日

青の塔


エッフェル塔は、フランスがEUでの議長国になったことを記念して
ただいま、青くライトアップしております。
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似顔絵


芸術の都という異名をもつだけあって、
パリの街中には芸術家の卵があふれている。
似顔絵描きさんもよく見かける。
日本でもたくさんいるけれども。
似顔絵を描いてもらうのは、なんとなくどきどきする。
人によってはデフォルメするだろうし、人から見た自分ってどんなものなんだろうかってなんだかんだいって気になってしまう。
今度また書いてもらおう。
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